Archive: 2016年06月  1/2

つらつらと、手を見る

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日曜日が徹夜気味だったので、昨日は午後のひと時を、ソファで本を読みながら過ごした。わが家の居間には、ずっと大昔から掘り炬燵が切ってあった。ところが、4年前の私の足の手術を機に、炬燵は取り払った。大きな掘り炬燵がなくなった居間に、新しくソファを迎え入れた。それでも、炬燵がなくなった居間は、とても広く感じる。午後の気怠るさの中で微睡に誘われ、つらつらと手を見る。智恵子抄の智恵子のように、私は、自分の手...

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夫の弱音

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昨夜、寝る前のこと。いつも、おやすみと言うとすぐに二階の自室に上がる夫が、「ちょっといいかな」 と言う。家事の残りを片付けようとしていた私は、夫の顔を見て手を止めた。「どうしたん?何かあったの?」「うん、もし定年前に仕事を辞めたら、困るよね」自分に言い聞かせるように、小さな声でつぶやく夫。夫の仕事は、聞こえよく言えば中間管理職、けど、口さがない言い方をすれば、会社の爺や的な存在。社の人たちは、仕事...

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夫の食べっぷり

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あまり大した取柄はない夫だけど、食べ物をおいしそうに食べることだけは素晴らしいなと思う。もぐもぐと元気よく咀嚼し、勢いよく飲み込む様が見ていて小気味いい。「おいしいね!」と言ってはくれないけど、盛大に食べてくれるのが、料理担当の私としてはとてもうれしい。大げさな言い方をすれば、幸せだなと思える。それに夫はいくら食べても太らない、なんとも羨ましい。ところが、好ましいと思っている夫の食べっぷりを、癪に...

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美しい声のあなたが、羨ましい

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15歳から22歳まで東京で過ごした私は、大阪人らしくないアクセント、と言われることがある。語尾を含めて、話し方がはっきりしているらしい。大阪と言っても、私は南大阪、だんじりで有名な泉州地方の出身。一概には言えないけれど、泉州の人間は、割合、早口で喋る人が多い。元々の私も、やや、早口で喋る。そこに、語尾をはっきりと話す、が加わり、顔立ちもはっきりしている私は、その上に、声も女性にしては低目で、おまけにハ...

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生きることへの力

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私の父は69歳、5度の脳梗塞で命をおとした。あれは、二度目の発作のときだった。救急病院に入院し、意識が戻らない父を姉妹が交代で付き添っていた。ちょうど、私が父の付添い日、いつものように、看護師さんに教わった手順で、床ずれ防止のための父の体位変換をし、横向きに寝かせた。そのときのことだった。父の背中にいつもと違う、気配を感じたのだ。それは、『生きている気配』、というものだった。私は父の背中をじっと見つ...

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心の殻を破ろうとしたけれど・・・・・・

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15年くらい前から、私は、web日記を書き続けている。ストレスを溜めやすい性分だから、ちょっとした躓きが少しずつ溜まり、心が折れそうになる。折れそうな自分とは、書くことで何とか折り合いをつけるようにしてきた。ブログに書いたこともあるけど、私は新しい人間関係を築くことがとても苦手。これは、ネットの世界でも変わらない。自分からブログにコメントをしたり、訪ねたりするのは、心臓がパクパクするくらい、緊張してし...

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横断歩道は、何のためにあるの

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大阪府堺市で、市議を4期務めていた女性議員が車に轢かれた。そんなに遅くもない、夜の8時に事故は起きた。議員は横断歩道を渡っていたという。ニュースを聞きながらすぐさま心に浮かんだことは、『横断歩道は、歩行者が道路を渡るためにあるんじゃないのか』だった。実は最近、私は横断歩道を通行中に、車にモタモタしないで早く歩けとばかりに、クラクションを鳴らされた経験がある。瞬間、私は仰け反りそうになった。私は、さほ...

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死後の世界

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これまで生きてきた中で、命の危機に瀕したことが二度ある。二度とも、私は生死の境をさまよいながらも、この世に戻ってこられた。実は、その二度目の生還には、『共通しているあること』が、ある。魂が永遠の眠りにつくその寸前で、私の背中の中央付近を有無を言わさない強い力で押すモノがあった。力で軌道の端っこに押しやられた私は、気が付いたら病院のベッドの上にいた。それからも、私は、私の背中を押した力を常に考えてい...

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夫がダウンした

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梅雨の中頃から真夏への移り変わり時分は、体調を崩すことが多い。数年間に一度あるかないか、そんな低確率だけども、先週の三連休に、夫がダウンしてしまった。夫は、今年62歳になった。定年までは、あと数年あるけれど、人生の一区切りを迎えた安堵感もあってか、夫のスタミナが下降線を描いているように、私からは見える。ただでさえ、猛暑の影響を受けているこの里山でも、温暖化の影響は毎年、牙となって肉体を襲う。救急車...

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たったの2,500円の命

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買い物帰りに、時々寄る、喫茶店。外観がログハウスのその喫茶店は、店のドアまでのアプローチには、コニファー類やメタセコイヤの木立が両側に並び、ちょっとした森林気分を味わえる。私と同年代のご夫婦と、忙しい時間帯だけ勤務している若い女性店員さんとで、店を切り盛りしている。こじんまりした喫茶店で、ここで時々コーヒーを飲むことは私の日常の細やかな楽しみになっている。昨日も一週間ぶりに立ち寄った。1ヶ月ぶりで...

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