算数が苦手のまま大人になって、困ることもある

  15, 2017 05:30
勉強で何が苦痛だったかと訊かれると 『小学校の算数の時間』 と、私は答える。
算数が理解できないまま、私は中学生になり、算数が数学になるとますます理解できなくなっていった。

ところが夫は、理数系で数字を見たりするのが、苦にならずどころか、大好きときている。
夫のような人には、数字を見ただけでも頭が痛くなり、目まいがする人間のことは分からない、理解できないだろうと思う。
帰宅後も、パソコンに向かい、何やら複雑な数式を見つめている夫は、私からすると宇宙人にしか思えない。

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娘が算数が苦手な私の遺伝子を受け継いでしまった。
娘の場合、長く入院していたので、算数を学んでいないこともあるけど、もし学んだとしても苦手だろうと思う。

そんな娘のために、夫がしゃかりきになって算数を教えようとしたことがある。
机にかじりつくようにして必死に夫の説明を聞いている娘。

その顔を見ていると、なんだか可哀想になってきた。
人には得手不得手があって、いくら学んでも、ある程度以上からは乗り越えられない壁があるのではないかと、娘の顔を見て思ったのだ。
(その顔はそのまま、たぶん、過去の自分の顔なのだろう・・・)


二人とも自慢できたものではないけど、算数や数学ができないまま、大学受験に合格し、就職も果たした。



私の仕事は━昔は装丁といった━広告代理店からの下請けで、ブックデザインが主な仕事になる。

カタログなどの挿絵に使う、一枚ものの絵を描く場合、Illustratorというアプリケーションで描くことが多い。
このアプリケーションには、リフレクトツールがあって、図を左右対称にコピーをいとも簡単にやってのける。

葉っぱが多い茂った木々や草むらを描く際には、このツールを使いこなすと、簡単にコピーしながら描ける。

けれど・・・・・・ここで、私は頭を抱える。
角度、という壁に突き当たるからだ。

私は、分度器という道具、その仕組みを理解できていないし、本当に恥ずかしいとは思うけど、直角以外、分からない。
そのせいで、便利なリフレクト機能を駆使できない、ジレンマに陥る。



そんな私の血を引いた娘が社会人になり、苦手な算数の関りはというと、実のところ、仕事上での、小さな問題点が起きている。
小さなころから私は、「何故、算数を学ばなければならないの?」と、屁理屈を捏ねてきたけれど、困ることもあるのだと分かった。

小学校の算数の時間に、時計の見方や、距離と速度、角度などの基本を理解できていない私も娘も、やはりどこか歪なのかもしれない。





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